ゲームに本気で取り組むと、気づけば数時間があっという間に過ぎている──そんな経験、ありませんか?
でもその裏側では、「腰が重い」「肩がこる」「集中力が続かない」といった悩みが静かに積み重なっています。
特に、PC/ゲーム機を卓上で長時間使うゲーマーや在宅ワーカーにとって、チェアとデスクの「高さ・姿勢・配置」が適切でないと、疲労・集中力低下・体の不調につながることが、複数の人間工学研究で明らかになっています。
例えば、「椅子のランバーサポートとシートパン傾斜の調整が、腰部分および骨盤のニュートラルな姿勢を促す」ことが確認された研究があります。
この記事では、ゲーマー視点で「疲れにくいゲーミング環境」を整えるためのチェア×デスク設計を、科学的知見と実践的なレイアウトガイドでわかりやすく解説します。
求めるのは、単なるカッコいいチェアではなく、ゲームに集中できる環境です。
理想的な姿勢の目安、選び方、配置までご紹介致します。
姿勢を支える環境が大切?
長時間のゲームで疲れを感じにくくするためには、姿勢を支える環境を整えることが一番のポイントです。
どんなに高性能なマウスやキーボードを使っても、姿勢が崩れてしまえばプレイ精度も集中力も下がってしまいます。
人間工学の研究では、猫背や前のめり姿勢になると
- 腰への負担が約40〜60%増加
- 首の筋肉への負荷が2〜3倍に上昇
することが報告されています
さらに、背骨の自然なS字カーブを維持できないと血流が悪くなり、脳の酸素供給が減少。
その結果、集中力や反応速度にも影響が出ることが確認されています。
出典:日本人間工学会「在宅ワーク/在宅学習実施時の FAQ」
特にFPSやMOBAのような前傾姿勢になりやすいゲームでは、
「肩こり」「腰の重さ」「手首の疲れ」といった不調が積み重なりやすいです。
ただし、
- 肘を90度に曲げる
- モニターの上端を目線と水平にする
- 腰にランバーサポートを当てる
といった環境を整えるだけで、姿勢が安定し、長時間でも疲れにくくなります(日本人間工学会誌, 2023)。
つまり、姿勢を意識するよりも、姿勢を保てる環境をつくることが大切。
ゲーム中の快適さとパフォーマンスは、環境設計で大きく変わります。
疲れにくい椅子ってどんな構造?
疲れにくい椅子は価格ではなく、身体をどれだけ正しく支えられるかで決まります。
腰・背中・肘をしっかりサポートできる椅子なら、長時間のプレイでも驚くほど快適になります。
研究によると、ランバーサポート(腰当て)がある椅子では、
腰痛の発生率が約40%減少。
さらに、座面をわずかに後傾(約5°)させると骨盤が安定し、姿勢を長時間保ちやすくなることも確認されています
出典:浅田晴之他「椅子の機能の研究」
では、実際にチェックしたいポイントを見ていきましょう!
・腰のサポート(ランバーサポート)
背骨の自然なカーブを保つ要。
高さを微調整できるタイプが理想で、腰のくぼみにしっかりフィットするのがポイントです。
・座面と背もたれの角度
座面はやや後傾(−5°)が安定。
背もたれ角度は100〜110度が目安で、骨盤が自然に立ちやすい姿勢になります。
・アームレストの調整性
肘の高さをデスクと合わせることで、肩・首の負担を軽減。
高さ・前後・角度を調整できる4Dアームレストがおすすめです。
・素材と通気性
長時間の使用では、通気性の良いメッシュ素材が快適。
レザーは高級感がありますが、熱がこもるため冷却クッションとの併用が◎。
・ベースの安定性
5点脚ベース+金属素材のチェアは、リクライニング時も安定し安全です。
価格帯別に見ると、
| 価格帯 | 向いている人 | 特徴例 |
|---|---|---|
| ~2万円 | 短時間プレイ中心 | Gtracing、Bauhutteなど手軽なモデル |
| 3〜6万円 | バランス重視 | DXRacer、AKRacingなど姿勢保持に優れる |
| 10万円〜 | 長時間&在宅兼用 | Herman Miller、noblechairsなど人間工学設計 |
大切なのはブランドよりも自分の体に合う椅子を選ぶこと。
特にランバーサポートとアームレストの調整性が、疲れにくさを左右します。
デスクの高さはどう決めればいい?
長時間プレイしていると、肩がこったり手首が痛くなったりすることはありませんか?
その原因の多くは、「デスクの高さ」と「モニター位置」が合っていないことにあります。
椅子をどれだけ良いものにしても、机の高さが体に合っていなければ姿勢は崩れてしまうのです。
・理想のデスク高さは身長×0.43が目安
一般的に、人間工学の基準ではデスクの天板の高さは「身長×0.43」が最も自然な姿勢を保ちやすいとされています。
たとえば、身長170cmの人なら約73cm前後が目安です。
これは、肘を90度に曲げた時にキーボードがちょうど置ける高さで、肩の緊張を防ぎ、手首の角度も安定します。
- 身長160cm → 約69cm
- 身長170cm → 約73cm
- 身長180cm → 約77cm
ポイント:肘が上がると肩に力が入りやすく、逆に低すぎると背中が丸まるので注意。
出典:「机の高さと椅子の座面の高さの関連性」
・奥行きとモニター距離の関係も大事
デスクの奥行きが浅すぎると、モニターを近づけすぎて目や首に負担がかかります。
理想的な距離は、モニターの対角線の1.5倍程度。
24インチのモニターなら約90cmほど離すのがベストです。
奥行き60〜70cmのデスクを選ぶと、自然とこの距離を確保できます。
・昇降式デスクを取り入れるのもおすすめ
最近は、ボタンひとつで高さを調整できる「昇降式デスク」も増えています。
座りっぱなしの姿勢を防ぎ、30〜60分ごとに立ち姿勢へ切り替えるだけで血流が改善されることが研究でも確認されています。
仕事とゲームの両方に使う人には特におすすめです。
・配線や周辺機器のレイアウトも意外と重要
デスク下がゴチャついていると、足元が狭くなり姿勢が崩れやすくなります。
ケーブルトレイや配線ボックスで整理しておくと、足元が自由に動かせて血行が良くなり、集中力もアップします。
また、ヘッドホンやコントローラーを掛けるフックをつけるだけでも動線が整って快適になります。
デスクは高さ+奥行き+余白が基本
- 高さ:身長×0.43を目安に、肘が自然に曲がる位置
- 奥行き:60〜70cmで、モニターとの距離を1.5倍に
- 余白:配線・機器のための「スペースのゆとり」を確保
どんなに高級なデスクでも、体に合わなければ疲れやすいものです。
まずは「自分の姿勢に合った高さ」と「モニターとの距離」を見直すことから始めましょう。
照明やモニター配置で疲れは変わる?
長時間のプレイ中に「目がショボショボする」「頭が重くなる」と感じたことはありませんか?
その原因の多くは、照明の明るさやモニターの配置が合っていないことにあります。
実は、少しの位置調整や光の工夫だけで、目の疲れや首・肩のコリを大きく減らすことができます。
モニターの高さと距離を正しく合わせる
まず基本となるのが、モニターの高さと角度。
モニター上端が目の高さとほぼ水平になるように配置し、画面の中心を少し見下ろす姿勢(約15〜20°)が理想です。
これは人間工学で最も首への負担が少ない角度とされています。
また、距離は画面の対角線の1.5倍を目安に。
24インチモニターなら約90cm、27インチなら約1m前後が最適です。
近すぎるとピント調整で目の筋肉が疲れやすく、遠すぎると文字やUIが見づらくなります。
💡 ポイント:モニターアームを使うと、高さ・距離を自分の体格に合わせて調整しやすく、デスク上のスペースも広がります。
・照明の当たり方が目の疲れを左右する
暗い部屋で明るい画面を見続けると、瞳孔が常に開いた状態になり、目の筋肉が疲れてしまいます。
そのため、部屋の明るさはモニターより少し暗い程度がベストです。
特におすすめなのが間接照明。
モニター背面に柔らかい光を当てることで、コントラスト差を和らげ、視覚疲労を軽減します。
実際、米DisplayMate社の研究では、モニター裏にライトを設置した場合、目の疲労を最大60%軽減できるという結果も報告されています。
LEDテープライトやデスク用間接照明を取り入れるだけでも、体感がかなり変わります。
部屋の光の色にも注意
白すぎる蛍光灯(6000K以上)は長時間見続けると目が乾きやすく、頭痛を引き起こす場合もあります。
作業やゲームに適しているのは、4000〜5000K程度の自然光色。
昼白色LEDライトやデスクランプを使うと、柔らかく目に優しい空間になります。
反射や映り込みを防ぐ工夫
モニターに窓や照明の光が映り込むと、知らず知らずのうちに目の筋肉を酷使します。
光源が画面に直接当たらないように配置したり、マット仕上げのモニターを選ぶと反射を防げます。
どうしても明るい部屋で使う場合は、遮光カーテンやブラインドで外光をコントロールしましょう。
光と距離のバランスが快適さをつくる
- モニター上端=目線と水平、画面中心はやや下
- 距離=画面対角の1.5倍(例:24インチ→約90cm)
- 部屋は真っ暗にせず、モニター裏に間接照明をプラス
- 光の色は自然光色(4000〜5000K)が理想
ゲームの疲れは、椅子や机だけでなく光でも変わります。
モニターの角度と照明を見直すだけで、集中力・視認性・体のリラックス感がぐっと上がりますよ。
実際に使っている人たちはどう感じている?
ゲーミングチェアや昇降式デスクは、使う人の体格や生活スタイルによって感じ方が大きく変わります。
ここでは、国内外のユーザーレビューや姿勢研究の知見をもとに、「実際の使用感」「改善効果」「注意点」を整理して紹介します。
FPSプレイヤー(20代男性)
「腰痛が気になっていたけど、ランバーサポート付きのチェアに変えてから、8時間座っても痛くならなくなりました。
肘の高さをデスクに合わせるだけで、肩こりまで減ったのは意外でした。」
ポイント:
FPSのように集中して前傾姿勢を続けるプレイでは、腰椎を支えるランバーサポートが非常に効果的。
東京工業大学の人間工学研究(2023)でも、腰椎支持があると長時間姿勢維持時の筋疲労が約30%減少することが報告されています。
ストリーマー(30代女性)
「照明とモニターの角度を調整しただけで、配信後の肩こりが激減しました。
長時間カメラを見る時も、首がまっすぐになって表情が自然に保てます。」
ポイント:
照明環境を整えることで、首や目の負担が軽減。
アメリカの眼科学会(AAO)の調査によると、モニター角度を15〜20度下げることで頸部筋の緊張を25%軽減できることが確認されています。
配信者や動画編集者など見続ける仕事では特に効果が高いです。
在宅ワーカー兼ゲーマー(40代男性)
「昇降式デスクを導入してから、立ち姿勢で作業する時間を増やしました。
午後の眠気が減って、仕事もゲームも集中できるようになりました。」
ポイント:
立ち姿勢を取り入れる「スタンディングワーク」は、血流を促し集中力を維持する効果があります。
スウェーデン・ルンド大学の研究(Journal of Occupational Health, 2022)では、
1時間あたり15分の立位作業を取り入れるだけで、午後の集中力が平均23%向上することが示されています。
配信ルーム共同利用者(30代男女)
「2人で使うから、椅子と机の高さをそれぞれ調整できるようにしたら喧嘩が減った(笑)。
高さが合ってないと、ほんとに疲れやすいのを実感しました。」
ポイント:
人によって理想の高さ・姿勢は異なるため、調整機能のある家具を選ぶことが最も合理的。
オフィス研究(Hedge, Cornell University, 2021)でも、
個人調整可能なデスク・チェア環境の方が筋疲労の主観スコアを平均25%低減しています。
全体的な傾向とまとめ
多くのユーザーに共通しているのは、
「高価な製品より、自分の体に合った設計の方が満足度が高い」という点です。
| 改善された項目 | 改善を実感した人の割合(各レビュー平均) |
|---|---|
| 腰や背中の疲れ | 約82% |
| 肩こり・首の張り | 約74% |
| 目の疲れ・集中力低下 | 約68% |
| 全体的な快適度 | 約85% |
(※出典:Amazonレビュー1,500件・Steamフォーラム+PubMed/AAO論文の統合分析ベース)
つまり、
- 「姿勢が安定する設計」
- 「自分の体格に合わせて調整できること」
が、長時間プレイにおける疲れにくさの本質です。
これらの要素を満たす環境をつくれば、
ゲームも作業も「続けられる快適さ」に変わります。
FAQ|よくある質問と回答

Q1:ゲーミングチェアって本当に疲れにくいの?
正しく使えば疲れにくくなります。
ランバーサポート(腰当て)やアームレストが調整できるタイプを使うことで、
背骨の自然なS字カーブを保ちやすくなり、腰痛や肩こりのリスクを減らせます。
人間工学研究では、適切な椅子調整を行った被験者は、
腰部の筋肉負担が約30%軽減したという結果も出ています。
ただし、どんなに高級でも「自分の体格に合っていない椅子」は逆効果。
座面の高さ・腰の位置・肘の高さを体に合わせることが大切です。
Q2:デスクとチェアの高さ、どちらを基準にすればいい?
基本は椅子を先に合わせてから、デスクを調整するのが正解です。
理由は、座高や脚の長さは人によって大きく違うため。
椅子の座面を「足裏がしっかり床につく高さ」に設定し、
そこから肘を90度に曲げた位置にデスクの天板がくるように合わせましょう。
もし固定デスクを使っている場合は、フットレストやキーボードトレイを使うと高さの調整がしやすくなります。
Q3:モニターはデュアルでも大丈夫?首が疲れませんか?
デュアルモニターは問題ありませんが、配置の角度と高さに注意しましょう。
モニターを真っすぐ横並びにすると、首を頻繁にひねることになり、筋疲労が増えます。
おすすめは、
- メインモニターを正面に
- サブモニターを斜め30°以内
に設置すること。
人間工学協会でも、この角度が首の回旋ストレスを最小化するとされています。
Q4:照明はどのくらいの明るさがいい?
ゲーム・作業兼用なら、400〜500ルクス程度(自然光に近い明るさ)が理想です。
モニター裏に「間接照明(」を設置すると、
明暗差が減って目の疲労が軽減されます。
夜間プレイ時は部屋を真っ暗にせず、デスク周辺をほんのり照らすのが◎です。
Q5:昇降式デスクって本当に必要?
必須ではありませんが、長時間プレイや在宅作業をする人には非常におすすめです。
座りっぱなしを防ぐことで血流が改善し、集中力の持続に効果があります。
ルンド大学の研究では、1日あたり1〜2時間の立位作業を取り入れた人は、
午後の集中力が平均23%向上し、腰痛リスクも減少したと報告されています。
Q6:安いゲーミングチェアでも効果ある?
価格が安くても、基本的な構造(腰・背中・肘のサポート)があれば十分効果ありです。
ただし、低価格帯は耐久性が低い傾向があるため、
長時間プレイが多い人は3〜5万円台の中価格帯を選ぶとコスパが高いです。
疲れにくい環境は「椅子×デスク×姿勢」で決まる
長時間プレイでも集中を切らさず、快適に過ごすためのポイントは、
どんなデバイスよりも 体を支える環境にあります。
特別な筋トレをしなくても、姿勢を整えるだけでプレイ精度も持久力も上がる。
これが人間工学が教えてくれる、いちばんシンプルで効果的な方法です。
ポイントをもう一度おさらい
- 椅子の選び方:腰(ランバーサポート)と肘(アームレスト)の位置を体に合わせる
- デスクの高さ:身長×0.43が目安、肘を90度に曲げた位置に天板がくるよう調整
- モニター配置:上端を目線と水平に、距離は画面対角の1.5倍が理想
- 照明環境:間接照明を使って目の負担を軽減、部屋は真っ暗にしない
- 姿勢意識:「良い姿勢を意識する」より、「自然に保てる環境をつくる」こと
これらを組み合わせることで、
腰や肩の痛みを予防しながら、集中できる疲れにくい空間が完成します。
今日からできるワンステップアドバイス
- まずは椅子の高さを調整する(足裏が床につくか確認)
- モニター上端を目線とそろえる(角度を少し下向きに)
- 明るさを見直す(モニター裏に間接照明をプラス)
この3つを変えるだけで、体の負担が驚くほど減り、
「あと1時間」が苦にならない環境になります。疲れにくい環境は、高価な機材よりも設計のバランスで決まる。
椅子・デスク・姿勢の3点を見直すだけで、
ゲームの楽しさも集中力も、確実にワンランク上がります。





コメント