ゲーミングモニターは、映像の美しさや動きのなめらかさに直結するゲーミングデバイスの中でも特に重要な存在です。
「解像度はどれを選べばいい?」「144Hzと240Hzの違いは?」「FPSならサイズはどれくらいが最適?」など、購入前に迷うポイントは多くあります。
本記事では、解像度・リフレッシュレート・応答速度・パネル種類 など、ゲーミングモニター選びに欠かせない要素を初心者にもわかりやすく整理。
さらに、プレイスタイル(FPS、MMO、RPGなど)やPCスペックに合わせた選び方のヒントも紹介します。
ゲーミングモニターの解像度の選び方

ゲーミングモニターを選ぶときにまず注目すべきポイントが「解像度」です。
解像度は画面の細かさを表し、ゲームの映像の鮮明さに直結します。
フルHD(1920×1080)
もっとも一般的でコスパに優れた解像度。
- PCスペックをあまり要求しないため、初心者やライトゲーマーにおすすめ。
- 高フレームレートを安定して出しやすく、FPS入門や競技シーンでも今なお人気。
WQHD(2560×1440)
画質とパフォーマンスのバランスに優れた解像度。
- フルHDより約1.7倍細かく、映像のシャープさが大きく向上。
- RTX 4070 以上のGPUを搭載していれば、高フレームレートで快適に遊べる。
- 27インチ前後のモニターとの相性が抜群。
4K(3840×2160)
映像美を追求するなら4K。
- 圧倒的に高精細で、オープンワールドRPGやシングルプレイに最適。
- ただしGPUへの負荷が非常に高く、240Hz以上の高リフレッシュレートと両立させるのはハイエンドPCが必要。
- FPSよりも映像体験や没入感を重視するゲーマー向け。
解像度は「自分のPCスペックと遊ぶゲームジャンルに合わせて選ぶ」のが基本です。
ゲーミングモニターのリフレッシュレートと応答速度とは?
ゲーミングモニター選びで多くの人が気にするのが「リフレッシュレート」と「応答速度」です。
どちらも映像のなめらかさや入力の遅延に直結するため、特に FPSや格闘ゲームをプレイする人にとって重要な要素 です。
リフレッシュレートとは?
リフレッシュレートは 1秒間に画面が更新される回数(Hz) を表します。
数値が高いほど動きがなめらかに表示されます。
- 60Hz:一般的なモニター。カジュアルゲーマー向け。
- 144Hz:標準的なゲーミングモニター。FPS入門に最適。
- 240Hz:競技ゲーマーやeスポーツ志向に人気。
- 360Hz以上:トップレベルのFPSプレイヤー向け。視認性や索敵スピードで有利に。
応答速度とは?
応答速度は、画面の色が切り替わる速さ(ms) を表します。
低いほど残像が少なく、動きがくっきり見えます。
- 1ms以下:FPSや格闘ゲームなど、反応速度が勝敗を分けるジャンルに最適。
- 4〜5ms程度:RPGやMMOなど、シングルプレイ中心なら十分。
また、リフレッシュレートが高くても応答速度が遅いと残像感が出てしまうため、両方のバランスが大切 です。
入力遅延(インプットラグ)
もう一つ重要なのが「入力遅延」です。
これは マウスやコントローラーの操作が画面に反映されるまでの遅れ を指します。
数値は公表されないことが多いですが、ゲーミングモニターは一般的に入力遅延が少なく設計されています。
FPSなら 「144Hz以上+1ms以下」 を目安にすると快適です。
ゲーミングモニターのパネル種類の違い

ゲーミングモニターにはいくつかのパネル方式があり、それぞれに得意分野と弱点があります。
プレイするゲームのジャンルや用途によって、最適なパネルは変わります。
IPSパネル
- 特徴:広い視野角と自然な発色
- メリット:斜めから見ても色が変わりにくく、映像表現が鮮やか。最近は応答速度も改善され、FPSにも使えるレベル。
- デメリット:黒の表現がやや弱く、暗所シーンでは白っぽく見えることもある。
VAパネル
- 特徴:高コントラストで黒が深い
- メリット:暗いシーンや映画鑑賞に最適。RPGやホラーゲームで没入感を高めたい人におすすめ。
- デメリット:応答速度はIPSやTNより遅く、FPSでは残像が気になる場合がある。
TNパネル
- 特徴:応答速度特化でコストも安い
- メリット:1ms以下の高速応答を実現しやすく、eスポーツ黎明期から愛用されてきた。価格が安いのも魅力。
- デメリット:色再現性が弱く、視野角も狭いため、普段使いや映像美重視には不向き。
OLED / QD-OLEDパネル
- 特徴:有機ELを使った最新方式
- メリット:圧倒的な黒の再現力とコントラスト、応答速度は0.03msレベル。映像美とゲーミング性能を兼ね備えた最先端。
- デメリット:価格が高い、焼き付きリスクがある。
FPS中心ならIPSやTN映像美や没入感を求めるならVAやOLED
が選び方の基本になります。
ゲーミングモニターのサイズと画面比率の選び方

ゲーミングモニターは画質や応答速度だけでなく、サイズや画面比率 もプレイ体験に大きく影響します。
自分のプレイスタイルや設置環境に合わせて選ぶことが大切です。
サイズの目安
- 24インチ前後
- FPSプレイヤーに人気。視線移動が少なく、画面全体を把握しやすい。
- プロゲーマーの大会でも採用されることが多い。
- 27インチ前後
- バランス型。WQHD解像度との相性が良く、FPSからRPGまで幅広く快適。
- ゲーム以外に作業や動画視聴にも使いたい人におすすめ。
- 32インチ以上
- 大画面での迫力あるプレイを楽しみたい人向け。
- ただし視線移動が増えるため、FPS競技向きではない。
画面比率の違い
- 16:9(標準的)
- もっとも一般的な比率。ほとんどのゲームが最適化されている。
- 21:9(ウルトラワイド)
- 視野が広く、レースゲームやMMOで没入感が高い。
- 一部のFPSでは競技性の観点から制限される場合もある。
- 32:9(スーパーウルトラワイド)
- まるで2台のモニターを横に並べたような圧倒的視野。
- シミュレーションや作業用に最適だが、設置スペースが必要。
FPSで競技性を重視するなら 24〜27インチ・16:9 が最適。
映像体験や没入感を楽しみたいなら ウルトラワイド を検討するのがおすすめです。
接続端子と同期技術
ゲーミングモニターは映像の性能だけでなく、接続端子や同期技術 も重要なチェックポイントです。
対応端子や機能によって、PCやゲーム機でどこまで性能を活かせるかが変わってきます。
接続端子の種類
- HDMI 2.1
- PS5やXbox Series Xなど最新コンソールで必須。
- 120Hz・4K出力に対応し、次世代ゲーム機の性能をフルに発揮できる。
- DisplayPort 1.4
- 主にPC接続で利用。
- 高リフレッシュレート(240Hz・360Hz)や高解像度出力に最適。
- FPSやeスポーツ志向なら基本はDisplayPortで接続するのがおすすめ。
- USB-C(DisplayPort Alt Mode対応)
- ノートPCやMacBookなどとの接続に便利。
- モデルによっては給電(USB PD)にも対応するため、配信やマルチ用途に向く。
同期技術(ティアリング防止)
- NVIDIA G-SYNC
- NVIDIA GPU向け。
画面のズレ(ティアリング)やカクつきを防ぎ、滑らかな表示を実現。 - 対応モニターは安定性が高く、競技プレイヤーに人気。
- NVIDIA GPU向け。
- AMD FreeSync / FreeSync Premium Pro
- AMD GPU向け。
コストを抑えつつ、快適な可変リフレッシュレートを実現。 - 最近は「FreeSync対応モニター+NVIDIA GPU」でもG-SYNC Compatibleとして動作するケースが多い。
- AMD GPU向け。
HDRと映像体験
- HDR10やDisplayHDR対応 のモニターでは、明暗差の表現が強化され、リアルな映像が楽しめる。
- 特にRPGやシネマティックな作品では没入感が大幅に向上。
- ただし、HDR性能はモニターによって差が大きいため、数値(DisplayHDR 400 / 600など)を確認するのが大切。
ゲーミングモニターを快適に使うための機能
ゲーミングモニターは映像性能だけでなく、長時間快適に使えるかどうか も重要な選び方のポイントです。
特に毎日プレイするゲーマーや配信者にとっては、目の負担や設置環境の調整しやすさも大切です。
ローブルーライト・フリッカーフリー
- ローブルーライト:ブルーライトを軽減し、長時間のプレイでも目が疲れにくい。
- フリッカーフリー:バックライトのちらつきを抑え、頭痛や眼精疲労を防ぐ。
これらの機能は特に毎日数時間ゲームをする人にとって必須です。
HDR対応
- HDR10 / DisplayHDR に対応したモニターは、明暗差をより自然に表現可能。
- RPGや映画のシーンで、リアルな光と影を体験できる。
- HDR性能はグレード(DisplayHDR 400 / 600 / 1000)によって違うため、用途に合わせて確認が必要。
スタンド調整・VESAマウント対応
- 高さ調整・チルト・スイベル・ピボット に対応しているかで快適性が大きく変わる。
- FPSでは視線とモニター位置が合うことが重要。
- VESAマウント対応 ならモニターアームを使って自由な配置が可能。
USBハブ・スピーカーの有無
- USBハブ付きモニター:マウス・キーボード・ヘッドセットを直接接続でき、配線整理に便利。
- 内蔵スピーカー:音質は控えめだが、外部スピーカーなしでも使える。
- 音質重視なら別途ゲーミングヘッドセットを組み合わせるのがおすすめ。
「快適に長時間プレイできるか」
という観点も大切です。
FAQ|ゲーミングモニターに関するよくある質問

Q1. FPSに最適なゲーミングモニターのサイズは?
A. 一般的に 24〜27インチ・16:9比率 が最適とされています。
24インチは視線移動が少なく、プロシーンでも採用例が多いサイズ。
27インチはWQHD解像度と相性が良く、バランス型として人気です。
Q2. 144Hzと240Hzはどれくらい違いますか?
A. 144Hzから240Hzに変えると、動きがさらに滑らかになり、特に高速で視点を振るFPSや格ゲーでは差を実感しやすいです。
ただしカジュアルに遊ぶだけなら144Hzでも十分快適です。
Q3. OLEDモニターは焼き付きが心配ですが大丈夫?
A. 有機ELには焼き付きリスクがあります。
ただし最新のモデルは画素保護機能や保証サービスを備えているため、通常のゲーム用途では大きな問題になりにくいです。
長時間同じ画面を表示し続ける使い方は避けるのが無難です。
Q4. PS5で使うならどの解像度がおすすめ?
A. PS5は 4K 120Hz 出力に対応しているため、映像美を重視するなら4K対応モニターがおすすめです。
一方で高フレームレート重視ならフルHDやWQHD 120Hz対応モニターでも十分快適に遊べます。
Q5. G-SYNCとFreeSyncはどちらを選べばいい?
A. 使っているGPUで選ぶのが基本です。NVIDIA製GPUならG-SYNC対応モニター、AMD製GPUならFreeSync対応モニターを選ぶと安定します。
ただし最近は互換性が広がり、FreeSync対応モニターでもNVIDIA GPUでG-SYNC Compatibleとして動作するケースが多いです。
まとめ|自分に合ったゲーミングモニターを選ぶために
ゲーミングモニターを選ぶときは、性能や機能に注目しがちですが、大切なのは「自分に合っているかどうか」です。
どんなゲームを遊ぶのか、どんな遊び方をしたいのかによって、必要な条件は大きく変わってきます。
激しい動きのゲームを楽しむ人は、なめらかさを重視するのが安心ですし、映像の美しさに浸りたい人は画質に力を入れると満足度が高まります。
長時間のプレイが多いなら、目や体にやさしい機能がついていると快適です。
「一番性能が高いモニター」ではなく、「自分が気持ちよく遊べるモニター」を選ぶことが一番のポイントです。
今回の内容を参考に、自分のスタイルに合った一台を見つけてみてください。
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