
ゲームを本格的に楽しむなら、ゲーミングモニターは144Hzをはじめ高リフレッシュレートが必須です。
とくにFPSやバトロワ系タイトルでは、画面の滑らかさや応答性がプレイ精度に直結します。
なかでも人気を集めているのが、「144Hz」に対応したゲーミングモニターです。
これは1秒間に144回画面を更新する性能を持ち、従来の60Hzモニターに比べて約2.4倍のなめらかさを実現します。
さらに最近では、144Hzでも価格が3万円以下のゲーミングモニターも多数登場しており、コスパと性能のバランスが非常に優れたスペック帯として、初心者から上級者まで幅広い層に選ばれています。
本記事では、そんな「144Hzゲーミングモニター」に注目し、失敗しない選び方とおすすめモデル9選をサイズ別に徹底解説。
FPS・RPG・MMORPG・PS5対応など、あなたのプレイスタイルにぴったりな一台がきっと見つかります。
▶ FPSでの勝率アップにこだわる方は、FPS向けゲーミングマウスのおすすめモデルもあわせてご覧ください。
144Hzゲーミングモニターとは?60Hz・240Hzとの違いを比較

ゲーミングモニターにおける「Hz(ヘルツ)」とは、1秒間に画面を何回更新できるかを表すリフレッシュレートの単位です。
つまり「144Hz」のモニターは、1秒間に144回画像を描き直す性能を持ち、これが「滑らかさ」や「反応の速さ」に直結します。
144Hzと60Hzの違いは「滑らかさと操作性」
一般的なオフィス用モニターやテレビは60Hzが主流ですが、ゲームにおいては60Hzと144Hzでは圧倒的な違いがあります。
比較項目 | 60Hz | 144Hz |
---|---|---|
フレーム更新頻度 | 1秒に60回 | 1秒に144回 |
動きの滑らかさ | ややカクつく | なめらかで自然な動き |
敵の視認性 | 残像で見づらい | ブレが少なく正確 |
応答性 | 若干遅延あり | エイム・操作に直結する速さ |
たとえばFPSゲーム(Apex LegendsやVALORANTなど)では、144Hzのゲーミングモニターが圧倒的に有利とされています。
一瞬のエイム調整や、スライディング移動中の敵の視認性に差が出るからです。
144Hzと240Hzの違いは「体感差が小さい」
最近ではさらに上位の240Hz・360Hzモニターも登場していますが、144Hzと240Hzの差は60Hz→144Hzほど顕著ではありません。
プロゲーマーやガチ勢でなければ、「144Hzあれば十分」と感じるユーザーが大半です。
ただし以下のような場合には、240Hzも検討の価値があります:
- 競技シーンで活躍したい
- 240fps以上で安定出力できる高性能PCを持っている
- VALORANTやCS2のような超高速タイトルをプレイしている
なぜ144Hzが主流なのか?
以下の3点から、144Hzは「価格・性能・対応ゲーム数」の面で最もバランスが取れているリフレッシュレートといえます。
- ほとんどのGPUが144fps出力に対応
→ RTX4060/4070やRyzen APUでもフルHDなら144fps安定。 - 60Hzより約1.5〜2倍の価格で2.4倍の滑らかさ
→ コスパが高く、失敗しにくい選択肢。 - PS5やXbox Series X , Nintendo Switch 2 など家庭用ゲーム機とも互換性あり
→ HDMI 2.0/2.1対応モデルであれば120Hz運用も可能。
このように、144Hzはゲーミングモニター初心者にも、コストを抑えたい中級者にも最適なスペックといえます。
144Hzゲーミングモニターの選び方|失敗しないための6つのチェックポイント

144Hzというリフレッシュレートはゲームにおける「最低ライン」として非常に優秀ですが、ゲーミングモニター選びで注目すべきポイントはそれだけではありません。
性能を十分に引き出し、自分の用途に合った1台を見つけるために、以下の6つの要素を確認しましょう。
1. 解像度|FHD・WQHD・UWQHDから選ぶ
- フルHD(1920×1080):価格と安定動作を両立。FPSなど高fpsを維持しやすい。
- WQHD(2560×1440):画質と作業領域のバランスに優れ、近年人気急上昇。
- UWQHD(3440×1440)などのウルトラワイド:RPGやシミュレーションに最適。没入感重視。
✅ フルHDなら144fpsも出しやすく、初心者にもおすすめ。
一方で、映像美や作業効率を求めるならWQHD以上も検討しましょう。
2. パネルの種類|IPS・TN・VAの違いを理解
パネル種類 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
IPS | 発色が鮮やか。視野角も広く映像向き | RPG・映像重視 |
TN | 応答速度が非常に速いが、色再現は劣る | FPS・eスポーツ |
VA | コントラストが高く、黒が深い | ホラー・映画・MMORPG |
✅ IPSパネルは総合力が高く、初心者〜中級者に最適。
競技性を重視するならTN、映像重視ならVAも視野に入ります。
3. 応答速度|1ms以下ならOK
応答速度とは、画面上の色や映像が切り替わる速さのこと。
1ms(ミリ秒)以下であれば、残像が少なく、敵の動きもクリアに見えます。
とくにFPSゲームでは、応答速度が遅いと「ゴースト(残像)」が発生し、正確なエイムが難しくなります。
「GTG(Gray to Gray)」の数値で表記されている場合が多いため、1ms GTG以下を目安にしましょう。
4. 可変リフレッシュレート|FreeSync・G-SYNCでティアリング防止
ゲーム中、GPUとモニターの描画タイミングがズレると、画面が上下にズレて表示される「ティアリング現象」が起きます。
これを防ぐのが、AMD FreeSyncやNVIDIA G-SYNCなどの可変リフレッシュレート機能です。
- FreeSync:コスパが良く、多くのモニターが対応
- G-SYNC:NVIDIA GPUに最適化された高精度な同期技術(やや高価)
✅ NVIDIAのグラボを使っている人は「G-SYNC Compatible」もチェックポイント。
5. モニターサイズ|使用環境に合ったサイズ選びを
サイズ | 特徴 | おすすめ用途 |
---|---|---|
24〜25インチ | コンパクト、目線移動が少ない | FPS・競技ゲーム |
27インチ | 映像とプレイのバランスが◎ | オールラウンド |
34インチ以上 | ウルトラワイドで没入感抜群 | RPG・作業兼用 |
✅ FPSなら視野移動がしやすい24〜27インチが理想。
映画やMMO、作業兼用ならウルトラワイドがおすすめです。
6. その他チェックポイント
- 接続端子:DisplayPort推奨。PS5接続にはHDMI 2.0 or 2.1対応が必要。
- スタンド調整:高さ・角度・回転の自由度もプレイ快適性に影響。
- HDR対応:対応ゲームであれば、リアルな光と影の描写が可能。
- ブルーライト軽減機能:長時間プレイでも目が疲れにくい。
【サイズ別】144Hzゲーミングモニターおすすめモデル9選
▼ 24〜25インチ(FPS・省スペース向け)
1. BenQ ZOWIE XL2411K
- パネル:TN|解像度:1920×1080(フルHD)|リフレッシュレート:144Hz|応答速度:1ms(GtG)
- 特徴:
- プロゲーマーにも愛用されるeスポーツ向けモデル
- BenQ独自の「DyAc(Dynamic Accuracy)」技術搭載
- スタンドが小型化され、マウスの可動域を広く確保できる
- おすすめポイント:
- FPS・格闘ゲームに最適
- 応答性・視認性の高さが強み
2. Dell S2421HGF
- パネル:TN|解像度:フルHD|リフレッシュレート:144Hz|応答速度:1ms(MPRT)
- 特徴:
- 手頃な価格ながらFreeSync PremiumとG-SYNC Compatible両対応
- ゲーミングエントリーモデルとして非常に人気
- おすすめポイント:
- コスパ重視で探している人に最適
- 初めての144Hzモニターにもおすすめ
3. LG 24GN650-BAJP
- パネル:IPS|解像度:フルHD|リフレッシュレート:144Hz|応答速度:1ms(GtG)
- 特徴:
- IPSパネルで発色が良く、HDR10対応
- FreeSync Premium・sRGB99%カバーで色再現性にも優れる
- おすすめポイント:
- FPSからRPGまで幅広く対応できる万能モデル
- 映像の美しさを求めるライトゲーマーにも最適
▼ 27インチ(万能タイプ/作業兼ゲーミング)
4. AOC 27G42E/11
- パネル:Fast IPS|解像度:フルHD|リフレッシュレート:180Hz|応答速度:0.5ms(MPRT)
- 特徴:
- 応答速度0.5msの高速性能で競技ゲームに強い
- 広色域(DCI-P3カバー率90%以上)で映像表現も豊か
- おすすめポイント:
- 安価な180Hzモニターを探している人におすすめ
- バランス重視で初めてのゲーミング環境にも最適
5. Philips Evnia 27M2N3500NL/11
- パネル:Fast VA|解像度:WQHD|リフレッシュレート:180Hz|応答速度:非公開(高速)
- 特徴:
- 高コントラストのVAパネルにより、黒が深くHDRも活きる
- 映像美とゲーミング性能の両立
- おすすめポイント:
- RPG・MMORPGなど映像表現重視のゲームに最適
- ゲームと動画視聴を兼ねるユーザーにぴったり
6. LG UltraGear 27GS75Q-B
- パネル:IPS|解像度:WQHD|リフレッシュレート:180Hz|応答速度:1ms(GtG)
- 特徴:
- sRGB99%、VESA DisplayHDR400対応
- FreeSync Premiumで滑らかな表示
- おすすめポイント:
- 解像度と表示色、滑らかさのバランスが高水準
- 映像・作業・ゲーミングを1台で完結したい人に
▼ 34インチ以上(ウルトラワイド・没入感重視)
7. JAPANNEXT JN-IPS34144UWQHDR
- パネル:IPS|解像度:UWQHD(3440×1440)|リフレッシュレート:144Hz
- 特徴:
- ウルトラワイドで広視野のゲーム体験が可能
- 国内メーカー製、HDR対応、スピーカー内蔵
- おすすめポイント:
- 圧倒的な没入感を低価格で実現
- マルチタスク・動画編集・RPGにもおすすめ
8. LG 34GN73A-B
- パネル:IPS|解像度:UWQHD|リフレッシュレート:144Hz|応答速度:1ms
- 特徴:
- 曲面パネルと21:9表示により、視界を包み込むような没入感
- Adaptive-Sync対応で表示ズレを軽減
- おすすめポイント:
- 没入感重視のRPG・シネマゲーム向き
- PS5接続でも高評価
9. Dell Alienware AW3423DWF
- パネル:QD-OLED|解像度:UWQHD|リフレッシュレート:165Hz|応答速度:0.1ms
- 特徴:
- QD-OLEDによる最高級の映像表現力
- DisplayHDR True Black 400認証
- おすすめポイント:
- 映像美に一切妥協したくない人向け
- 高価格帯でも納得のパフォーマンス
144Hzゲーミングモニター|用途別のおすすめモデル早見表
ゲーミングモニターは、使用するゲームジャンルや用途によって最適なモデルが異なります。ここでは、FPS・RPG・作業兼用・コスパ重視といった目的別に、特におすすめのモデルを一覧表でまとめました。
用途・目的 | モデル名 | 特徴・おすすめ理由 |
---|---|---|
FPS・競技向け | BenQ ZOWIE XL2411K AOC 27G42E/11 | 低遅延・高速応答でAIM精度UP。240fpsも視野に入る性能 |
RPG・映像美重視 | Philips Evnia 27M2N3500NL/11 Dell AW3423DWF | VAやOLEDによる高コントラストで暗所表現◎ |
オールラウンド用途 | LG UltraGear 27GS75Q-B LG 24GN650-BAJP | WQHD×IPS+HDR対応でゲームも作業も快適 |
ウルトラワイド没入型 | JAPANNEXT JN-IPS34144UWQHDR LG 34GN73A-B | 21:9表示と144HzでMMORPGや動画編集も快適 |
コスパ重視の入門モデル | Dell S2421HGF AOC 27G42E/11 | 2万円台で144Hz以上、FreeSync対応、応答速度◎ |
用途別の補足ポイント
- FPSメインの方:リフレッシュレートと応答速度は最優先。TNかFast IPSがおすすめ。
- RPG・シネマゲーム派:IPSやVA、OLEDで発色と黒の深みを重視。
- 配信・編集兼用:色再現性や広い作業領域があるWQHD/ウルトラワイドが最適。
- 初心者・コスパ重視:2万円台でも高性能なモデルが多いため、144Hz入門に最適。
よくある質問(FAQ)

Q1. 144Hzモニターって誰におすすめ?
A:FPS・TPS・バトロワ系のゲームをプレイするすべての人におすすめです。
画面の更新回数が多くなることで動きが非常に滑らかになり、エイム精度や反応速度が格段に向上します。
また、PS5やSwitchでも快適な描画が期待できるため、家庭用ゲーム機でも恩恵を感じられます。
Q2. PS5やSwitchでも144Hzは使える?
A:使えますが、出力上限に注意が必要です。
- PS5:最大出力は120Hz(HDMI 2.1対応モデルに限る)なので、144Hzモニターを使っても120Hzで出力されます。
- Nintendo Switch:本体の仕様上、最大60Hzの出力までしか対応していません。
- Nintendo Switch 2 :最大出力は120Hzなので、144Hzモニターを使っても120Hzで出力。
つまり、PS5では144Hzモニターを使っても120Hz表示に制限される点に注意しましょう。
ただし将来的なアップデートやPCとの併用を考えると、144Hzモニターは十分おすすめです。
Q3. 144Hzと240Hzの違いは体感できる?
A:感じ方には個人差がありますが、明確に違いを感じられるのはFPS上級者です。
- 60Hz → 144Hz:明確な違いが体感できる(滑らかさ2.4倍)
- 144Hz → 240Hz:微差に感じる人が多く、違いを感じるのは一部のプロや競技志向のゲーマー
ゲームタイトルやPCスペックが240fpsを維持できるかどうかも重要な前提になります。
Q4. DisplayPortとHDMI、どちらで接続すべき?
A:基本的にDisplayPortが推奨ですが、用途に応じて使い分けましょう。
接続方式 | 特徴 |
---|---|
DisplayPort | 144Hz〜240Hzに安定して対応。PC接続に最適 |
HDMI 2.0以上 | PS5やXbox向け。120Hz出力にはHDMI 2.0以上が必須 |
HDMI 1.4以下 | 最大60Hzまでの出力。144Hzには非対応な場合が多い |
Q5. ウルトラワイドモニターはゲームに向いている?
A:対応ゲームなら非常に向いています。
21:9の横長画面は、RPGやレース・シミュレーションで圧倒的な没入感をもたらします。
ただし、FPSや一部タイトルでは21:9非対応だったり、視点移動に時間がかかるというデメリットもあるため、ジャンルとの相性を見極めましょう。
まとめ|144Hzは最もバランスの良いゲーミングモニター
ゲーミングモニターを選ぶうえで、「144Hz」は最もバランスの取れたスペックです。
60Hzに比べて格段に滑らかで、240Hzほどのハイスペックを求めない一般ゲーマーにとっては、性能・価格・用途のすべてにおいてちょうどいい選択肢となっています。
▶ モニターだけでなく、ゲーミングキーボードの選び方とおすすめモデルや、ゲーミングマウスおすすめ8選、ゲーミングチェアor座椅子ゲーミングチェアもあわせてチェックすれば、快適な環境が完成します。
144Hzがおすすめな理由
- FPSやTPSなど、対戦系ゲームで勝率アップにつながる滑らかさ
- 映像表現や操作の正確性が向上し、目の疲労も軽減
- 価格帯が広く、2万円台〜でも十分なモデルが手に入る
- PS5やPCとの互換性も良好で、家庭用ゲーム機でも活用可能
自分に合った1台を見つけよう
重視したいこと | おすすめモデル |
---|---|
FPS・低遅延重視 | BenQ ZOWIE XL2411K、AOC 27G42E/11 |
映像美・RPG重視 | Philips Evnia、Dell AW3423DWF |
作業兼用・万能型 | LG UltraGearシリーズ |
没入感重視 | JAPANNEXT、LGウルトラワイドモデル |
144Hzゲーミングモニターは、ゲームのスタートラインとしてはもちろん、中〜上級者が買い替える際にも十分なスペックを備えています。
本記事で紹介したモデルの中から、あなたのゲーム環境やプレイスタイルに最適な1台をぜひ見つけてください。